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シングルマザーの方が家を建てるメリット・デメリットを解説

家づくりの知識2023.04.13

「こどものために、快適な住環境を整えてあげたい」「だけど教育資金も貯めておきたいから、何よりも資金面で不安がある」

 

家を建てることは大きな決断ですから、ひとり親世帯の場合、こういった不安は特に大きくなるものです。

 

しかし、家を建てるということは、決して無謀でも、贅沢でもありません。

 

シングルマザーだからこそ家を建てることのメリット、そしてデメリットを知って頂きたいと思います。

 


 

 

シングルマザーの方が家を建てることは可能

 

まず、結論からいえば、もちろんシングルマザーでも家を建てることはできます。

 

もしも不安が大きいのなら「予算に合わせた家づくり」と「生活に合わせた家づくり」を徹底的に意識して、プランを組み立てていきましょう。

 

大豪邸を望めば建築費用が際限なく膨らんでいくのは、誰が家を建てるときでも当たり前のことです。家づくりは、自由です。

 

住宅展示場で見かけるような、大きな二階建ての家しか建てられないわけではありません。

 

母子でのびのびと暮らすのに必要なだけの、コンパクトな住宅を建てても良いのです。

 

 

シングルマザーの方が家を建てるメリット

 

シングルマザーの方が家を建てることの最も大きなメリットは、生活の満足度が上がることだと思います。

 

お子様と一緒に日々を満たされた気持ちで暮らせることが、何よりの利点です。

 

素敵な自分の家を持つというのは、本当に楽しく、嬉しいことだからです。

 

確かに大きな出費になりますが、ずっと暮らせる場所を得るという安心感・安定感は大きいです。

 

そういった、気持ちの面で前向きになれることが最大のメリットと考えられますが、それ以外にも、家を建てることが現実的にメリットとなる部分もあるのです。

 

シングルマザーの方が家を建てる場合の、4つのメリットについてご説明します。

 

 

メリット①:賃貸住宅よりも金銭的負担が少なくなる可能性がある

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まず、家を建てた方が、賃貸住宅でずっと家賃を払い続けるよりも結果的に安くつく可能性があります。

 

そして家賃は、いくら払っても住宅が自分のものになるわけではありません。

 

一方、家を建ててしまえば、その家は自分の資産となり、いずれお子様の資産にもなり得ます。

 

住宅ローンの返済が完了すれば、以降は大きな支払いが継続的に発生せず、ずっと住み続けられます。

 

 

メリット②:団体信用生命保険に加入できる

 

月々の支払いが家賃ではなく、住宅ローンに変わることには、もしもの時の備えとしてのメリットもあります。

 

それは、住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険に加入できるということです。

 

団体信用生命保険に加入していれば、契約者にもしものことがあった場合、住宅ローンの返済が免除されるのです。

 

考えたくないことではありますが、特にひとり親世帯の場合「もしも私に何かあったら…」という不安は大きいものです。

 

賃貸では、支払いができなくなればたちどころに住む場所を失ってしまうことになりますが、団体信用生命保険に加入して家建てていれば、お子様の住む場所は確保できるということです。

 

最悪の場合を想像したときのリスクがひとつ消えるというのは大きなメリットです。

 

 

メリット③:住宅の防犯対策を選べる

 

シングルマザーの方の場合、やはり防犯の面でも不安があるかもしれません。

 

女性とお子様だけでは何かと物騒ですし、ご自宅でお子様が一人になる時間が長い場合もありますよね。

 

賃貸で家賃を抑えたいと思うと、防犯対策が十分とはいえない物件が多いことは事実です。

 

その点、家を建てるのならば、大きな家でなくても防犯は手厚くするなど、重視したいポイントにお金をかけましょう。

 

「予算に合わせた家づくり」と「生活に合わせた家づくり」ができるのです。

 

 

メリット④:減税の対象になることがある

 

無理なく住宅を取得できるよう、日本には住宅ローン減税という仕組みがあります。

 

住宅ローンを組むと、所得税や住民税の一部が最大13年間にわたって控除されるため、出費を抑えることができます。

 

さらに、省エネ住宅などの高性能住宅は建築が推進されているため、最大控除額が大きくなります。

 

長期優良住宅ならば、登録免許税、不動産取得税、固定資産税なども軽減されます。

 

また、ひとり親世帯の場合には、お住まいの地域によって住宅に関する各種助成金が受け取れる場合もあります。

 

たとえば雪深い上越市の場合、「要援護世帯除雪費助成事業」という取り組みがあります。

 

自宅の除雪は、男手のないシングルマザーの方の場合かなりの重労働ですよね。

 

そのため、自力で除雪することが難しいと認められる場合、除雪費用の一部を助成してもらえるのです。こういった助成金が生活の助けになる場合もあります。

 

これらの情報については変更の可能性があるので、詳細は各公式HPでご確認ください。

 

【参考】新潟県 福祉保健部 子ども家庭課 ひとり親家庭への支援について

【参考】国土交通省 住宅ローン減税

 

 

シングルマザーの方が家を建てるときのデメリット

 

シングルマザーの方だからこそ、家を建てることで得られるメリットを色々とご紹介してきました。

 

しかし、やはりメリットだけでなく、デメリットもよく検討しておくべきです。

 

次は、シングルマザーの方が家を建てる場合の4つのデメリットについてご説明します。

 

 

デメリット①:簡単に引っ越しができない

 

まず、デメリットとして挙げられるのは、家を建ててしまうと簡単に引っ越しができないということです。

 

たとえば転職や、再婚の可能性、お子様の進路など、これからの不確定な未来によって、建てた家に住み続けることが不都合になる可能性があります。

 

とはいえ、これはどなたにとっても共通する、家を建てる場合のデメリットではあります。

 

不安があれば、もし家を手放したくなった場合に売却できそうな土地か、家の設計かなどをあらかじめ検討しておくと良いでしょう。

 

 

デメリット②:税金がかかる

 

住宅を取得すると、固定資産税が発生します。住宅ローンを返済しても、住居関連の継続的な出費はゼロにはなりません。

 

固定資産税については、必ず金額を把握して出費を予定しておく必要があります。

 

 

デメリット③:維持費がかかる

 

金銭的なデメリットとしては、家を建てると維持費がかかるという点が挙げられます。

 

賃貸と違って、持ち家の場合、自宅の管理・維持に必要な費用は都度すべて自分で支払うことになります。

 

たとえば修繕費や、長期的にはリフォームの費用なども必要になるでしょう。

 

家を建てる段階で、いつ頃、どんなアフターメンテナンスが必要になるか確認しておきましょう。

 

住宅ローンの返済額をあまりにも大きくしてしまうと、返済以外に発生する費用の支払いが苦しくなる可能性があるので気をつけてください。

 

 

デメリット④:部屋数が多いと持て余してしまうことがある

 

シングルマザーの方が家を建てる場合、標準的な一戸建てを建てると、お部屋を持て余してしまうこともあります。

 

ほとんど使わず納戸のようになってしまうお部屋にも、当然、建築費用や維持費、掃除の手間は発生します。

 

ですから実は、標準的な建売住宅よりも、注文住宅の方が向いているという考え方もあるのです。

 

家とは大体こういうもの、という思い込みを捨て、母子で暮らしていくにはどんな家がちょうどいいのかをじっくり想像していることをお勧めしたいと思います。

 

ただし、お子様の成長に合わせて暮らし方も変わっていくでしょうから、部屋数には若干の余裕を持って作っておくと安心です。

 

 

シングルマザーの方が家を建てるときに住宅ローンを組む場合の年収や頭金

 

家を建てたくても、そもそも住宅ローンが組めるのかどうか心配だという方も多いと思います。

 

そこで最後に、シングルマザーの方が住宅ローンを組む場合の、注意点等について補足しておきます。

 

ただし、以下の情報はあくまで目安としての見解です。様々な要因で変動する可能性があることをあらかじめご了承ください。

 

 

住宅ローン審査

 

まず住宅ローンの審査について、安定した収入と、一定の勤続年数があれば審査を通過できると思われます。

 

もちろん借入先によって審査の基準は異なりますが、シングルマザーだから住宅ローンが組めないということはありません。

 

 

頭金の目安

 

家を建てるときに頭金をいれない方もいます。

 

住宅ローンを組みたい金額や収入など様々な条件によって最適な返済計画は変わってきます。

 

家を建てたいと思っているのなら、とにかく貯金というよりも、まずはプロに相談してみるのが良いでしょう。

 

 

住宅ローン審査に通るためのポイント

 

住宅ローンの審査を通過するためのポイントは、できるだけ頭金(自己資金)を増やし、借入額を少なくすることです。

 

借入額を大きくしすぎてしまうと、様々な不測の事態に対応するのも難しくなります。

 

 

まとめ

 

シングルマザーの方だからこそ、母子のための家を持つことには大きな意味があると思います。

 

初めから無理だろうと諦める必要はまったくありません。どんな家を建てたいのか、どんな家が建てられるのか、ぜひ一緒に考えさせて頂けたらと思います。

 

この記事の監修

アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士


2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。

 

 

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