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造作家具とは?メリット・デメリットや価格相場を徹底解説

造作家具2022.10.25

こだわりの家づくりを追求される方にご紹介したいのが、「造作家具」という選択です。

 

特にインテリアに理想のイメージをお持ちの方や、空間を無駄なく使った機能的な家を作りたい方に、造作家具はとてもお勧めです。

 

気になる費用や、造作家具のメリット、デメリットについても詳しく解説します。

 

造作家具を選ぶべきかどうか、迷っていらっしゃる方はぜひ参考にしてください。

 


 

 

造作家具とは

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造作家具とは、市販の既製品ではなく、希望通りに作ってもらうオーダーメイドの家具のことです。

 

サイズや仕様・デザイン・素材など、すべて自由に理想通りの家具が注文できます。

 

造作家具は、一般的に、家を建てるときやリフォームするときの工事に合わせて作ります。

 

大工工事と言って、いわば家の一部として大工さんに作ってもらうものもあります。

 

たとえば、リビングの壁面収納や階段下収納、パントリーやウォークインクローゼットの棚、洗面台などが大工工事の造作家具で作れます。

 

一方、家具工事と呼ばれる造作家具は、工場でオーダー通りに作った家具を搬入・設置するものです。

 

テレビボードやデスク・チェア、チェスト、ドレッサーなど、大型のものから小型のものまで何でも作れます。

 

【関連記事】ウォークインクローゼットとは?メリット・デメリットや失敗しないためのポイントを徹底解説

 

 

造作家具のメリット

 

造作家具には、既製品の家具にはない、造作家具ならではのメリットがあります。

 

ここでは、大きく3つに分けてご説明したいと思います。

 

 

メリット①:空間を無駄なく使った機能的な家づくり

 

造作家具の一つ目の大きなメリットは、どんな場所でも、隙間なくピッタリ合わせたサイズの家具が作れることです。

 

たとえば「ここからここまで一面に壁面収納を作りたい」と考えた時に、ジャストサイズの市販品を探すのは至難の技でしょう。

 

さらに素材や色、デザインまで様々な好みの条件を満たした上で、となるとより一層難しく手間がかかります。

 

気に入った家具が数センチ大き過ぎて収まらなかったり、逆に微妙な隙間ができて埃が溜まってしまったり、という経験は誰にもあるのではないでしょうか。

 

造作家具であれば、どんな場所でも、空間を無駄なく使ってジャストサイズの家具を作ることができます。

 

 

メリット②:世界でひとつだけのデザインが自由自在

 

もうひとつ、最大とも言える造作家具のメリットは、デザインが自由だということです。

 

和モダン、カフェ風、プロヴァンス風、シャビーシック、アンティークテイストなど…インテリアには様々な理想のイメージがあると思います。

 

特にインテリアにそういった明確なイメージをお持ちの方には、自由度の高い造作家具がお勧めです。

 

既製品ではない、世界でひとつだけのオリジナル家具には非常に存在感があって、ワンランク上のおしゃれなインテリアを叶えてくれます。

 

家を建てるときに発注する造作家具なら、たとえばドアなどの建具とまったく同じ素材を使って家具を作ることも可能です。

 

そうするとお部屋全体に完全な統一感が生まれ、質の高い仕上がりになるのです。

 

また、造作家具ならば自分の要望を伝えればその通りに作ってもらえるので、納得のいく家具をあちこち探して回る手間や労力が省けるのも嬉しいところです。

 

 

メリット③:耐震性が優れている

 

造作家具には、実は機能的に非常に優れている面もあります。

 

それが、造作家具は耐震性がとても高いということです。

 

いわば家の一部として作る作りつけの造作家具は、たとえば棚など、完全に壁に固定されるため倒れてくる心配がありません。

 

地震の多い日本では、これも非常に大きなメリットと言えるでしょう。

 

もちろん市販の家具でも突っ張り棒をしたり、ネジで留めたりして耐震性を高める補強の方法は色々あります。

 

しかし見た目が損なわれる難点もあり、最初から家そのものと一体になっている造作家具は安全性が桁違いです。

 

大型の家具ほど、特にこのメリットが生かされます。

 

 

造作家具のデメリット

 

様々なメリットのある造作家具ですが、一方で、やはりデメリットもあるものです。

 

今度は、造作家具のデメリットについて3つ解説したいと思います。

 

 

デメリット①:費用が高額になりやすい

 

造作家具の難点は、やはり費用が高額になりやすいことです。

 

特に既製品の家具と異なるのは、デザインや設計の費用がかかるため初期費用が高額になりやすい点です。

 

また、より良いものをと考えていくと、やはり素材や部品自体も高額なものが魅力的に思えてしまうこともあります。

 

特殊な加工技術が必要な場合や、輸入品を素材とする場合なども費用が上がりやすくなります。

 

そういった複合的な要因から、実際に造作家具は高額になりやすいので、お金がかかるイメージがあるかもしれません。

 

ただし、造作家具はすべてを自分で決められるので、値段もまた自由と言えるのです。

 

予算に合わせて作り方を変更していくことで、納得のいく形が見つけられるかもしれません。

 

必ずしも造作家具が既製品と比べて高価になるというわけではないので、要望をしっかり伝え、相談することが重要です。

 

 

デメリット②:撤去しにくく、模様替えや転居に不向き

 

造作家具のデメリットとして見落としやすいのは、造作家具は動かしにくいということです。

 

作りつけの収納棚などの造作家具は、簡単に取り外しすることができません。

 

耐震性が高くしっかりしていることは大きなメリットですが、一方で、撤去しようと思うと大規模な工事が必要となってしまいます。

 

転居の際にも、造作家具は新しい住居に持って行けない可能性があります。

 

そのため引っ越しの多いご家庭や、頻繁に模様替えをしたい箇所には作りつけの造作家具は不向きと言えるでしょう。

 

ただし、造作家具のすべてが作りつけの家具というわけではありません。

 

後から動かせるタイプの、いわゆる「置き家具」に関してはこのデメリットはありません。

 

 

デメリット③:完成までに時間がかかることがある

 

造作家具は、家具のイメージを共有するまでの打ち合わせにも時間がかかります。

 

もし最初から造作家具で作りたいと思っているものがあるのなら、早い段階で伝え、なるべく余裕を持ったスケジュールで計画すると良いでしょう。

 

そもそもメーカーによっては、希望通りの造作家具が作れない可能性もあります。

 

つい家全体のことが決まってから家具について考えがちですが、家づくりとインテリアの計画は並行して進めることが後悔しないためのコツです。

 

 

造作家具の種類

 

造作家具は自由で、様々な種類があります。

 

ここでは、特にお勧めしたい造作家具をいくつかご紹介したいと思います。

 

 

種類①:造作洗面台

>>造作洗面所を使用している施工事例を見てみる

 

洗面台まわりは、限定されたスペースのため個性が出しやすく、造作がとてもお勧めです。

 

造作洗面台で選べる洗面ボウル・水栓・鏡・照明などには、本当に様々な商品があります。

 

自分のイメージ通りに商品を選んでいくのはとても楽しく、収納・カウンター・壁面などとの組み合わせで自由に理想通りの空間を作り上げることができます。

 

【関連記事】造作洗面台とは?メリット・デメリットや後悔しないためのポイントをあわせてご紹介

 

 

種類②:造作キッチン

>>造作キッチンを使用している施工事例を見てみる

 

キッチン周りの収納やカウンターも、造作家具として非常にお勧めです。

 

最近は、既製品でもキッチンカウンターや収納には様々な種類のものがあります。

 

しかし、キッチン周りの印象は生活空間において主役級の存在感を誇るため、インテリアのイメージを決めるのにとても重要な役割を果たします。

 

家そのものとの統一感や、演出したいイメージの表現を重視したいなら、造作家具の方が断然自由です。

 

また、キッチン周りは特に間取りに合わせて空間を最大限有効活用したい場所なので、造作家具のメリットが生かされます。

 

 

種類③:造作テレビボード

>>造作テレビボードを使用している施工事例を見てみる

 

テレビボードは、リビング・ダイニングで大きな存在感を持つ家具です。

 

リビングを広くすっきりと見せるためには、ごちゃごちゃと色々な家具を並べない方が良いですね。

 

そのため、リビング収納の役割をテレビボードに集約する方は多く、かなり大型の家具になることも多いです。

 

特に壁面収納などは、家の工事と一緒に作りつけにした方が耐震性が上がり、全体の統一感も出るので造作がお勧めです。

 

 

造作家具の価格相場

 

最後に、気になる造作家具の費用についてです。

 

正直なところ、造作家具の費用は作るものの種類や使う素材などによって大きく変動するのであまりにもピンキリと言えます。

 

そのためあくまで参考程度となりますが、一例としての価格相場は以下のようになります。

 

  • ウォークインクローゼットやリビングの壁面収納、キッチンの背面収納、壁いっぱいの本棚など家づくりの一部とも考えられる大型の造作家具
    …目安として50万円前後
  • 造作洗面台やシューズクローク、テレビボード、テーブルなどの大型造作家具
    …目安として10〜50万円程度
  • ちょっとした収納棚や壁付デスクなどの小型家具
    …10万円以下で作れることも

 

大切なのは、妥協せずに設計の段階からじっくりと相談を重ねることです。

 

デザインだけでなく費用の面でも、ご意見・ご要望は、遠慮なくどんどん伝えてください。

 

 

まとめ

 

家や家具への満足は、毎日の生活への満足に直結します。

 

コストや手間がかかっても、自分の理想通りに作った造作家具には深い愛着が湧き、満足が得られることでしょう。

 

特にこだわりたい部分だけ造作家具にする、既製品にはないイメージの家具だけ造作家具にするなど、ポイントを絞って取り入れるのもひとつの方法です。

 

造作家具でも既製品でも、皆さまが「これだ!」と思うものに出会えることを願っています。

 

 

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この記事の監修

アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士


2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。

 

 

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