自然素材の家で後悔しがちなポイントとは?後悔しないための対策法も紹介
近年になって、家で過ごす時間が増えたり、健康への意識が高まったりといった変化が人々の間に見られます。
居心地のよい家を追求するニーズが高まってくるにしたがって、自然素材の家が注目を集めるようになってきました。
しかし自然素材というと聞こえはよいですが、必ずしもメリットばかりではありません。
いくつかのデメリットがあり、場合によってはそれらが致命的なレベルで生活に支障をきたす可能性もあります。
自然素材の家を持ちたいと思うのであれば、あらかじめ後悔しがちなポイントをしっかり理解しておくことが肝心です。
この記事では、自然素材の家を建てた方達がどのような後悔をしてきたかを紹介するとともに、具体的な対策について解説します。
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自然素材の家とは?
「自然素材の家」というとき、自然素材とは、化学物質を含んだ接着剤やコーティングなどを使用していない建材を指します。
戸建て住宅においては、無垢材のフローリングやタイル、レンガ、漆喰壁などが代表例です。
一般的な住宅では、たとえば床には合板フローリングが多用されます。
合板フローリングは、貼りあわせる際に化学物質を含んだ接着剤を用いています。
敏感な方はその化学物質が原因で「シックハウス症候群」を引き起こす場合もあります。
直接肌に触れるところなどに自然素材を使用することで、室内の空気をさわやかに保つことや、前述のシックハウス症候群を発生させないといったメリットを享受できます。
健康的な生活を送りたい方には、非常におすすめな選択肢です。
自然素材の家で後悔しがちなポイント
自然素材の家には魅力がたくさんあります。
しかし同時に後悔するポイントもいくつかあります。代表的なところとしては、以下の5つが挙げられます。
- 費用が想定より高かった
- 木材の品質や見た目にバラつきがあった
- メンテナンスが手間
- 傷がつきやすい
- 自然素材でアレルギーが出てしまった
デメリットは実際に行動を起こす前に把握しておくことが肝心です。
以下の解説を読んで、実際に家を建て始める前に知識を入れておきましょう。
後悔①:費用が想定より高かった
自然素材の家を建てる場合、製造・施工コストが高い素材を使うことが多く、結果として一般的な住宅より建築費用が高くなりやすいです。
同じ間取りや設備でも、自然素材の家のは建築費が高くなりがちなので、住宅ローンの審査を受ける際や返済計画を立てる際には注意する必要があるでしょう。
施工会社によっても費用に差があるため、事前に複数の業者に見積もりを依頼することも押さえておく必要があります。
後悔②:木材の品質や見た目にバラつきがあった
自然素材の家を建てる場合、木材の品質や見た目にバラつきが見られます。
無垢材を使っているため、模様や節などが均一にならないためです。
このため、建物全体の見た目にもバラつきが生じる可能性があります。
無垢材の貼りあわせのイメージまで施工業者と共有しておかないと、デメリットとなり得るでしょう。
後悔③:メンテナンスが手間
自然素材の家を建てる場合、メンテナンスが手間になることがあります。
化学合成した建材は汚れにくく手入れが少なくて済むのに対し、自然素材には節があり反りも出てくるなど、生命としての癖が出やすいからです。
自然素材は長年暮らしていると経年変化で色味や質感に深みが出てきます。
素材の変化を好まない方は塗装などの維持管理が必要となるので、手間だけでなく維持費もかかることになるので、あらかじめ理解しておかないと後悔してしまうでしょう。
施工会社によっては、メンテナンスのサポートをしてくれるところもありますので、相談してみましょう。
後悔④:傷がつきやすい
自然素材を使って建てた家は、傷がつきやすいという点でも後悔しがちです。
自然素材のなかには水に弱いものも多いため、長時間濡れたままにしておくと痛みやすいなどの現象が起きがちです。
また、自然素材の家の床は無垢材が使われることも多いのですが、無垢材は肌触りがよくベタつかない利点もあります。
しかし液体がすぐ吸収されシミになってしまうデメリットもあります。
コーヒーやジュースなどをこぼしてしまった場合には、すぐに手入れしないと消えなくなってしまうので、注意が必要です。
後悔⑤:自然素材でアレルギーが出てしまった
自然素材によってアレルギー反応が起きてしまう可能性があるのも、後悔するポイントの1つです。
自然素材の家のメリットとして、「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」といった健康被害を受けにくいことが挙げられます。
しかし自然の物質に対するアレルギー反応については、一般の住宅以上に考えなければいけない要素となります。
具体的には以下のような素材に注意する必要があるでしょう。
- 床材:無垢材(ヒノキ・スギ・ナラ)
- 壁材:漆喰、珪藻土、ウッドチップ
- 塗料:漆、植物性オイル
自然素材の家を建てる際には、できれば自分や家族がどのようなアレルギーを持っているか、事前にチェックすることをおすすめします。
自然素材の家で後悔しないための対策
自然素材の家を建てて後悔しないための対策としては、以下の5つが挙げられます。
- 素材選びに注力する
- 見た目と機能性のバランスをとる
- メンテナンスの手間は必要だと考える
- 自然素材の家に慣れた施工会社を選ぶ
- 家族のライフスタイルにあわせた設計をおこなう
順番に見ていきましょう。
対策①:素材選びに注力する
自然素材の家を建てる場合、素材選びに注力することが重要です。
木材や土などの素材には、それぞれ特性があります。適切な素材を選ぶことで、建物の耐久性や健康面での安全性を確保できます。
施工会社と相談して、自分たちにあった素材をじっくり選ぶことが重要です。
対策②:見た目と機能性のバランスを取る
自然素材の家を建てる場合、見た目と機能性のバランスを取ることが重要です。
建物全体の見た目や内装のデザインを考慮しながら、機能性やメンテナンスの手間も考慮した素材選びをおこないましょう。
見た目に比べると、機能性は素人にはなかなか判断のつかない要素です。
施工業者のアドバイスをしっかり受けることも忘れないでおきましょう。
対策③:メンテナンスの手間は必要だと考える
自然素材の家を建てる場合、メンテナンスの手間が必要になることを想定しておくことが重要です。
特に建物の外壁などで使用する場合は、定期的な塗装や防腐処理をおこなうことで、建物の耐久性を維持できます。
施工会社によっては、メンテナンスのサポートをしてくれるところもありますので、相談してみるのもおすすめです。
対策④:自然素材の家に慣れた施工会社を選ぶ
自然素材の家を建てる場合、施工会社の選定が重要です。
自然素材の家に慣れた施工会社を選ぶことで、適切な素材選びや施工方法を提案してもらえます。
また、施工後のアフターサポートも重要なポイントです。
自然素材の家に慣れた施工会社であれば、きちんとしたサポート体制が整っていることでしょう。
対策⑤:家族のライフスタイルにあわせた設計をおこなう
自然素材の家を建てる場合、家族のライフスタイルにあわせた設計をすることが重要です。
たとえば小さなお子様がいる場合には、子供部屋を作ることや、安全性に配慮した設計をおこなうことが必要です。
高齢者が居住するのであれば、バリアフリーを意識しておくことが後々役に立つでしょう。
また、趣味のスペースを確保することも大切です。
自宅で快適な時間を過ごせるよう、どうすれば自分達がくつろげるかを考慮に入れた設計をしておきましょう。
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自然素材の家を建てる場合、専門的な知識が必要となるため、施工会社の選定や素材選びには注意が必要です。
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まとめ
自然素材の家を建てて後悔するケースとしてどのようなものがあるか、またその対策としてどのようなものが考えられるかを解説しました。
自然素材の家は、環境に優しく、健康にもよいとされています。
しかし、建築費用やメンテナンスの手間など、知らずにいると後悔するポイントもあります。
適切な素材選びや施工会社の選定、メンテナンスの手間を想定したうえで、自然素材の家を建てることが重要です。
この記事を参考にして、快適な自然素材の家を実現するための必要な知識を一通り身につけておきましょう。
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この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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