挽き板、無垢、突板の違いは?それぞれの特徴と床材選びのポイントを解説
木の床材にはさまざまな種類があるため、フローリングを選ぶ際は悩んでしまうものです。
特性の違いを理解していないと取り入れたフローリングが変形したり壊れたりしてしまい、修繕する可能性があります。
そのため、特性の違いから向き不向きを理解しておくことが大切です。
この記事では、挽き板・無垢・突板フローリングの違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
フローリングを選ぶ際のポイントも解説しますので、床材にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
天然木フローリングの種類とその特徴を解説
天然木を使用したフローリングには、大きく分けて無垢フローリングと複合フローリングの2種類があります。
さらに、複合フローリングには挽き板と突板があります。
フローリングには耐久性やデザイン性、価格などに違いがあるため、各種の特徴を理解して適切なものを選びましょう。
無垢フローリングの特徴
無垢フローリングとは、天然木を加工した床材のことです。
一枚板でできているため、質感がやわらかく木材ならではの心地良さを得られます。
質感や色合いは木の種類によって異なることから、木質感あふれるナチュラルな空間を実現したい場合におすすめです。
また、無垢フローリングは季節によって足に伝わる温度が異なります。
木材のさまざまな表情を楽しめるのも、無垢フローリングを使用する魅力です。
無垢板のメリット
無垢フローリングのメリットは、以下の通りです。
- 耐久性がある
- 断熱性がある
- 湿度を調整できる
天然木をそのまま使用しているため、床材が剥がれてしまうといった心配がありません。
定期的に手入れを続ければ、30年ほど使用できる耐久性があるといわれています。
また、木材の繊維の中には空気が多く含まれているため、断熱性が高く冬でも床が冷たいと感じにくい点が特徴です。
加えて、無垢材は自然の調湿機能を備えています。
湿度が高いときには湿気を吸収し乾燥時には放出するため、1年を通じて快適な居住空間を作り出せるでしょう。
無垢板のデメリット
無垢フローリングのデメリットは、以下の通りです。
- 傷つきやすい
- 汚れやすい
- 適切な湿度管理が求められる
天然木のため表面にコーティングが施されていないという理由から、傷や汚れがつきやすい傾向です。
また、無垢板は湿気によって膨張や収縮を起こすため、隙間ができたりヒビが入ったりする原因になる場合がある点もネックといえます。
なお、無垢の家を長持ちさせるコツを以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
【関連記事】無垢の家は30年後どうなる?無垢の家の寿命や長持ちさせる対策を紹介
挽き板フローリングの特徴
挽き板(ひきいた)フローリングは複数の木を重ねた複合タイプで、2~3mmほどの厚みがあります。
フローリング表面部分に無垢材が使用されているため、無垢フローリングに近い質感を得られる点が特徴です。
挽き板フローリングは機能性やデザイン面が高く、日本の建材メーカーでも広く普及しています。
そのため、長く住む家のフローリングとして使用するのに、挽き板は適しています。
挽き板のメリット
挽き板のメリットは、以下の通りです。
- 耐久性に優れている
- 研磨で購入当初の状態に近づけられる
- 湿度や温度の変化に強い
挽き板は無垢材とほぼ同等の質感を持っており、機能性が充実しているメリットがあります。
長期間使用した場合でも研磨により、床を張り替える必要なく質感を取り戻せる点が魅力です。
挽き床は木材の下に安定した基材を取りつけるため、温度や湿度の変化に強く、寸法が変わりづらいことが利点といえるでしょう。
温度変化に強いという理由から挽き板は床暖房にも対応しており、機能性が高い素材として人気があります。
挽き板のデメリット
挽き板のデメリットは、以下の通りです。
- 無垢材より種類が限定される
- 同じ樹種であっても色や質感に微妙な違いが出る
挽き板で使用できる木材の種類は限定されており、無垢材のように数多くの選択肢はありません。
また、挽き板には天然木が用いられているため、同じ樹種であっても色や質感に微妙な違いが出る場合があります。
天然木特有のムラは挽き板の魅力ともいえますが、均一な仕上がりを求める場合には不向きです。
突板フローリングの特徴
突板(つきいた)フローリングは挽き板フローリングと同様、複数の気を重ねた複合タイプの床材です。
表面材の厚みが0.2〜0.3㎜ほどと薄いため、無垢材と比べるとやや質感が硬いと感じやすいですが、天然木の風合いを楽しめます。
また、突板はフローリングだけでなく、天井材や家具などあらゆる場所に使用されている点が特徴です。
低コストなため、突板フローリングは床材の費用を抑えてリフォームしたいときにも適しています。
突板のメリット
突板フローリングには以下のメリットがあります。
- 湿度や温度の影響を受けづらい
- 施工しやすく品質が保たれやすい
- リフォームに対応しやすい
湿度や温度の影響をあまり受けない構造のため、木材が反りや割れを起こしづらいです。
突板は無垢フローリングより施工しやすく、業者の技量によって品質が左右されにくいメリットもあります。
厚さの薄い突板を選ぶと既存のフローリング上に直接貼り付けられるため、天井の高さをほとんど変えずにリフォーム可能です。
突板のデメリット
突板には、以下のデメリットが存在します。
- 壊れやすい
- 高級感を演出しづらい
無垢フローリングや挽き板フローリングに比べると、突板は表面の厚さが薄くて壊れやすい傾向です。
そのため、厚みに対して深めの傷がつくと基材が露出してしまう可能性があります。
厚みがなく薄いため、物を落とした際の衝撃で割れてしまうケースも少なくありません。
傷が一度でもついてしまうと目立ちやすいため、修復する際は張り替えが必要になる場合もあるでしょう。
また、突板は薄いことから質感に物足りなさを感じる可能性があります。
高級感を演出したい場合は、ウォールナットやローズなど濃い色のものを選ぶとよいでしょう。
価格だけじゃない!フローリング選びのポイント
フローリング選びの際は、以下2つのポイントを意識しましょう。
- 住まいに合う素材や機能を選ぶ
- 部屋の印象に影響する色選び
住まいに合う素材や機能を選ぶ
フローリングを選ぶ際は見た目だけで判断するのではなく、素材の特性や機能面を考慮する必要があります。
フローリング材によって、お手入れ方法や体感が異なるためです。
フローリングを選ぶときは、以下の項目について考えるとより快適に暮らせるでしょう。
- 質感
- 硬さ
- 耐久性
- メンテナンスのしやすさ
フローリングのなかには温度の変化に弱い、傷つきやすいといった特徴を持つものもあります。
そのため、床暖房を取り入れる場合やペットを飼う予定がある場合は注意が必要です。
フローリングには消臭や遮音、クッション性など、さまざまな機能があります。
機能性も考慮に入れてフローリングを選ぶと、さらに暮らしやすい住まいに仕上げられるでしょう。
部屋の印象に影響する色選び
フローリングの色は部屋の印象だけでなく、空間にいる人にも影響を及ぼします。
色によってもたらされる主な影響は、以下の通りです。
- 部屋の広さ
- 明るさ
- 感情効果
視覚効果によって印象が異なるため、部屋をどのように見せたいかを考慮しながら色を選ぶとよいでしょう。
例えば、白を基調としたフローリングにすると空間を明るく見せる効果があります。
自然光を活かした明るい部屋にしたい場合は、フローリングの色を白にすると理想の住まいに近づけられるでしょう。
一方、黒などのダークカラーには全体を引き締める効果があります。
落ち着きのある空間に仕上げたり、高級感を演出したりしたい場合は、ダークカラーがおすすめです。
なお、フローリング選びのポイントについて相談したい方は、無料相談会やオンライン相談会をご利用ください。
実物を見るならアットホームラボのモデルハウスへ
フローリングを選ぶ際、カタログやインターネットの画像だけでは、実際の質感や色合いを正確に把握するのは難しいです。
そのため、フローリング材を選ぶ際は実物をきちんと確認することをおすすめします。
アットホームラボでは、さまざまなフローリングの質感や色合いを体感できる場としてモデルハウスを公開しています。
モデルハウス見学も実施しているため、理想の住まいを実現したい方はお気軽にお越しください。
モデルハウス見学の際に注意すべきポイントについては以下の記事で解説していますので、あわせて参考にしてください。
【関連記事】モデルハウス見学の注意点とは?来場の流れ別チェックリスト
まとめ:挽き板、無垢、突板の違いを知り、最適な床材を選ぼう
自分の暮らしに最適なフローリングを選ぶためには、挽き板や無垢、突板それぞれの特徴を理解する必要があります。
床材の機能性やメンテナンス性などを考慮のうえ、フローリングを選ぶと快適な住まいを実現可能です。
フローリング材の違いがわからないとお悩みの方は、住宅会社に相談するのがおすすめです。
アットホームラボでは、どのフローリングを選ぶべきなのかといったお悩みを直接話せる無料相談会を実施しています。
新潟近郊で家づくりを検討している場合は、お気軽にご予約ください。
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当社の施工事例に興味のある方は、WORKSをご確認ください。
この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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